ルールを知らないと大変だ
2016/04/13
コンサルタントという仕事を始めて早13年になりますが資金繰りの相談は常について回ります。会社の業績が悪くてお金が回らない、銀行はもうお金を貸してくれないというもの。この間振り返ると日本全体も僕の住む北海道釧路地域も総じて経済が悪く全体が縮んできた。同じ事を続けて何の工夫もしなければ前年比をどんどん割って落ちていくという中小企業にとっては本当に苦しい時代が続きました。ここに来てアベノミクスの登場で皆期待感を持ちはじめていますがこれもまた先行き不透明。
この間、金融行政を振り返っても小泉、竹中行政の時代は金融庁が銀行の監視を厳しくしたため、いわゆる貸し渋り、貸し剥がしが社会問題化し、その後リーマンショックを経て亀井金融担当大臣の大号令で資金繰りの苦しい中小企業には返済を猶予しなさいという中小企業金融円滑化法が出てきて、経営難の中小企業は一服していましたがそれも今月末で期限が切れます。
振り返ると、金融機関は一貫して憎まれ役を演じてきました。確かに追い詰められた中小企業の目から見たら、本当に貸してほしい時に冷たく断られると、血も涙もない憎い奴らに見えるというのは当然かもしれません。でも本当にそうなんでしょうか?
何故、金融機関はこっちが困っているのにそんな冷たい態度をとるのでしょうか?それは一言で言うと、「返してくれそうもないから」です。実は金融機関はある基準を見ながらお金を貸せる会社か貸せない会社かを判断しています。その基準とは金融庁が金融機関を監視・指導する際の金融検査マニュアルというものです。それに基づいて貸出先を正常先、その他要注意先、要管理先、破綻懸念先、実質破綻先、破綻先という債務者区分を設けています。さらに財務指標やヒアリングによって信用格付けを行い点数化していて金利にもこのポイントを反映させています。この作業を定期的に行っているので、融資を申し込む際にはその評価が絶対的基準になって、あるポイントを下回ると泣いてもわめいても丁重に断られるというわけです。
ひどい奴だとわめくのは自由ですが、責任はそこまで企業評価を下げた経営者自身にあるのです。文句を言う前に相手のルールを知って、できる事から対策を打っていきましょう。来週の財務セミナーではその対策についてお話しようと思います。まず相手のルールと自分の位置を正確に知る事が第一歩。
「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」 相手のルールでは自分の事がどう映っているか、全く別の姿に見えているかもしれません。
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今日もマーケッター藤村正宏師のブログで勉強しよう!
乗山徹
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