そこから先が大事なのさ
2016/04/13
今回の中小企業金融円滑化法終了への対応に関するセミナーはとても良い経験でした。コンサルの仕事で財務はお客さんと接する入り口で必須科目なのですが、セミナー準備のために改めて今の中小企業金融をめぐる情勢を整理できたのは貴重な体験でした。人材育成で最も人を成長させるのは他人に教える体験をする事だといいますが本当にそう思いますね。
セミナーの内容を作りこんで整理していく過程でちょっと気になった事がありました。金融円滑化法終了後(今年の4月以後)の政府の対応についてです。この3年余り金融円滑化法が動いていた間、資金繰りに苦しむ中小企業にとっての最大のメリットは金融債務の支払猶予でした。しかも経営改善計画を金融機関に提出すれば債務者区分も下がらなかった。今後金融円滑化法終了後に政府が発表している対応策は当面、経営改善計画を出せば金融機関にこれまでの支援を継続するよう指導する。この経営改善計画を作れるように弁護士、公認会計士、中小企業診断士等の専門家を大量にサポートさせるとの事。なにやら経営改善計画が金科玉条のような扱いですが、本当にそんなんで弱った企業が再生できるんでしょうか?大量に絵に書いた餅の経営改善計画が作られて、資金繰りが回らず息絶える企業が続出するだけだと思います。どこに問題があるか?それは専門家と呼ばれる人たちの質に問題があるという事。数字の計画は作れても、本当に結果を出せる専門家が殆ど居ない。資格と結果を出せるだけの力量とは殆ど因果関係が無いのです。少なくとも僕の知っている本当に実力があるコンサルタントは資格など持って居ない人ばかりです。政府が本気で中小企業再生をするつもりなら、専門家の基準を変えるべきだし、コンサルタントの育成に本腰を上げるべきだと思います。
経営改善計画の数字を作る前で勝負は決まっている。作る時点で経営者の気付きや決意もなきゃどうしょうもないし、その場しのぎみたいな計画を繰り返していては先が見えているのははっきりしている。計画から先を本当にやるのが大事なのさ。当たり前の事だけど・・・。
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乗山徹
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