世の不幸は建前が一人歩きする事から始まる
2016/04/13
財務セミナーの翌日に早速セミナーの内容を地で行くような相談がありました。金融円滑化法終了に向けて世の中が動いているのを実感。内容は一見キャッシュフローも出ているし、問題はなさそうに見えるのですが過去に延々と減価償却不足でその分を加味すると実質債務超過だったのです。前日にセミナーで作った債務者区分の自己診断フローチャートを見せて、金融機関が何を要求しているか状況を納得してもらい経営改善計画書作成に向けて具体的な方策づくりをスタートしました。
一昨日同じテーマのブログで絵に書いた餅のような計画では結果、その企業は早晩行き詰まると書きました。何故なんでしょうか?ちょっと素に戻って考えてみたいと思います。
そもそも計画って何でしょう?計画を立てる前に具体的な目標が数値としてあるはずです。当然その目標は会社が健全に回していけるように黒字経営で資金繰りも周り、理想的には投資や教育、広告宣伝などにも充てれるだけのキャッシュフローが実現するものでなければなりません。計画はその目標を達成するために、逆算して何をするかというシナリオだと思うんです。そのためにはどうするのか?さらにそのためには何をするのか?延々と細分化して時間軸を組み合わせる。
という事は目標達成のために「何をするか」が見えてないと計画は作れない事になります。見えてなくでも数字上の計画は作れるのですが、それこそがまさに絵に書いた餅という奴です。未達の計画の殆どは計画作成段階でこの「何をするか」が見えない中で作られたシナリオ自体に問題ある、魂の抜けた霞のような計画そのものにあるのだと僕は考えています。こうなると結果は神のみぞ知る、うまく行くように念仏でも唱えるしかありません。
この「何をするか」が中々見えないから現在の苦境がある。ここに外部のコンサルなどの存在価値があるのだと思います。逆に言うとそれが提示できない専門家は使えない。生意気なようですが、僕自身もそうやって仕事を時には失くして鍛えられてきたし、これからもそれが出来なければ役立たずと言われて首になるだけ。それで良いのです。そうして使えるコンサルタントが育っていけばよい。コンサルの世界だって「進化論」が支配する。役に立たなければ淘汰されるだけ。それで良いのです。
「何をするか」見えた計画が作れたら、あとはそのシナリオでサボらないように走れば良い。これは幸せな事です。世の不幸は「見えない」中で建前が一人歩きするところから始まるのかも知れません。
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乗山徹
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