気付いて、殿~!
2016/04/12
経営コンサルタントの仕事の一つに経営状況の厳しい会社を立て直す企業再生という仕事があります。業績の良い会社のコンサルと何が違うかというと、資金繰りが回らなくなっているのでまず借金の返済条件を緩和するよう金融機関とかけあい資金繰りが回るようにしてから売上向上に取り組むという作業が加わります。売上向上に関しては経営状況が悪くてもやるべき事は変わらないのですが、現実は中々うまく進まない事が多い。その最大の原因は、経営者の気持ちの問題。過去の成功体験から中々抜け出せず、新しいマーケティングに取り組むという気持ちの切り替えができない、というか理解しようとしない。ですから企業再生が最も成功しやすいパターンとして、経営者が交替するタイミングが一番成功確率が高いのです。息子だったり、兄弟だったり、番頭さんだったり、或いは全く別の資本が入ってきたり、新しい経営者になる場合は再生の最大のチャンスと言えます。
企業再生コンサルの場合、資金繰りは経営者と話しながら改善策を出していきますが、販売促進などは幹部社員を集めてプロジェクト化した方が進めやすい。そうして集まった社員の顔ぶれをみると、どんな会社でも結構やれる顔ぶれがそろいます。僕のこれまでの経験から言うと、業績の開きほど従業員の質の差はない。逆に、業績の開きは経営者の実力に正比例する。よく「ウチの会社は社員の能力が無いから儲からないんだ」と口にする社長さん居ますけど、現実は社員ではなく、そう言っているご本人に能力に原因があるのです。
昔、NHKの大河ドラマで司馬遼太郎原作の「国盗り物語」という番組がありました。戦国大名の下剋上で次々に主君が入れ替わるさまを描いたドラマでしたが、先見性やリーダーシップの無い領主は他国に滅ぼされたり、部下の下剋上で乗っ取られたり殺されてしまう。いくら家臣に良い人材が居てもトップの力量で国の栄枯盛衰が決まってしまう。
中小企業って戦国大名と全く同じだと思います。一言で言うと、「全ては経営者の責任」なのです。
業績悪化から中々抜け出せない会社は「殿」が気付いて一からやり直すか、交替するか、さもなくば滅びるしかないのです。今日はやや辛口。
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乗山徹
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