受身でいると支配される
2016/04/11
昨日は、6次産業化のコンサルで漁業者のお宅を訪問してきました。6次産業化政策というのは、農水省が国家プロジェクトとして進めている政策で、漁業者や農業者など一次産業者の経営力を強くするために自分で採った一次産品に付加価値をつけるために加工(2次産業)して販売(3次産業)まで行う事業に対して補助金を出しましょうって政策です。1次×2次×3次=6次産業化というわけです。TPPで日本の一次産業は壊滅なんて叫ばれているおり、政策の方向性としては正しい。ただ、本当にそれをやった人が幸せになるかというと、放っておくともっと不幸になる危険性が高いというのが僕の考えです。というのは、タダでさえ1次産品の生産だけで手一杯なのに不慣れな加工や販売もしろって相当無理がある。事実、6次化認定されて新製品つくったまではいいけど、さっぱり売れない、気付いたら借金だけ残っていたって事例も多い。ここでもまた、いつか見た風景が繰り返されている。それは「ものづくり偏重」、良いものさえ作れば売れるはずだという誤った常識。
今の世の商売の不幸の多くは、良いものをもっているだけでは売れないという事。だから6次化といったって、2次の「良いものづくり」を出来るまでは行っても、それだけで体力の全てを使い果たして放電状態ではそれで終わっちゃうって事です。最大の壁は3次の販売にあるのです。考えてもみてください。今だって1次で素晴らしい農産物つくったり美味しい魚介類獲ったりしているわけでしょう。でも、それを農協や漁協を介して市場に全量出荷した段階でえらい安い値段で買い叩かれる。だから一次事業者の所得は凄~く低いわけですよ。つまり販売(3次)の段階で良い目を見ていない。完全に支配権を奪われてせっかく苦労して育てた(獲った)商品は別なところに利益を吸い取られちゃっているという構図です。この構図から脱する6次化を考えた場合、3次(販売)の壁を突き破るしかない。そのためには直でユーザーと結びつくこと。ネットの世の中です。3次の壁を破るにはネットをうまく使う。システムがないなら作れば良い。そこまでしないと6次化で幸せにはなれないと思っています。
寄らば大樹の陰で受身でいると必ず支配されて貧乏になるというのが今の世の中です。これは商売やる人もそうだしサラリーマンでもどんどん所得が減りいつのまにかリストラや会社倒産へ。抜け出すには支配権を自分が持つ生き方にビジネスモデルを変える、顧客の創造は自分で行う、自分で行動して次の糧をつくっていく・・・しかない。
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乗山徹
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