もう一つの道

2015/03/16 2016/04/02

日曜日のお昼のＮＨＫ「のど自慢」という超長寿番組を知らない人はいないと思います。僕はどちらかと言うとあまり好きな番組じゃなくて、これまでは瞬間にチャンネルを変える方でした。
でも、今回は違った。何と釧路からの生放送。前日からカミさんが知り合いが出るかもしれないから録画しておこうとはりきっていたし、僕の知り合いも予選に何人か出たので、生まれて初めて真剣に見ました。

残念ながら知り合いは全員予選落ちしたらしく（笑）、直接の知り合いは一人も出ていなかったのですが充分楽しめました。
ちゃんと見ると、結構以前と違っていて、一番驚いたのが上手い人しか出ていない。昔だったら、ヒドイ悪声で唄って数秒でカーンみたいな感じで会場の笑いをドッと誘う人が必ず何人か居たけど、皆上手くて、昨日も最低でも鐘二つでした。
ちなみに合格者１０人って鳴らし過ぎだろうって感じですけど、カラオケが普及したせいかレベルが随分高くなったなぁ～と感じました。
特別賞をもらった９１歳の旅芸人姿のばあちゃんも素敵だったし、亡くなった天国の父へ声を届けたいという若者、大病を克服してステージに上がって鐘鳴らした奥さんもいた。皆、このステージに上がるまで様々な背景を抱えて出てきているんですね。

そんな放映の中で、釧路で見ていた人で僕以外誰も気づかなかったと思うけど、懐かしい人たちの顔がありました。
それはバックバンドの方々、ベースとギターの方の顔を見て凄く懐かしく嬉しく思いました。僕が昔、ススキノのバンドマンをやってた頃、別なバンドでしたが同じステージに立っていたお二人でした。
当時からススキノでは有名な方々で大物歌手が来た時はバックバンドをつとめていた。特にベースの舘村さんは僕がお手本として憧れていた素晴らしいミュージシャンでした。ギターの緒方さんは今でも生バンドのお店を経営していて息子さんが何年か前の紅白歌合戦に出たアイドルでした。
正直、尊敬します。だってもう３０年も前からずーっと今まで現役のミュージシャンとして活躍されているんですから。

画面を見て、妻曰く「あんたも続けていれば、のど自慢のバックをこうやっていたかもね」。
このステージに上がる一人一人、それを見ている一人一人、人それぞれの道がありそれぞれのステージがある。
日曜日ののど自慢を見ながら感慨にふける僕でした。

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