独立とは逸脱なり

2015/09/11 2015/10/15

僕のお客さんの中でも創業者の方は多い。開業の相談や開業してからいかに事業を続けていくかの相談などを受けることが多いです。
僕自身もそうだったのですが、やはり開業というのは人生の一大転機であり、それまで毎月安定して給料をもらえた生活とは経済状況もおかれた環境も全て変わってしまうというのは開業した人全てが味わう経験だと思います。

開業前と開業後では人生の全てが変わってしまう。それが良いのか、悪いのか。でも、そもそも開業するような人の殆どは、これまでの人生を変えたいから開業するのです。
自分の今の延長線上に未来はない、もっと自分の創った道を歩きたいという強烈な渇望。その思いが抑えきれなくなるまで高まって開業するんだってことじゃないでしょうか。
当然、今いる世界の人からは、「あいつ大丈夫か？」って思われます。大丈夫かどうかなんて分かりません。大丈夫かどうかを証明するのは自分の腕一本、自分の行動の軌跡で示すしかないのです。
そもそも、「あいつ大丈夫か？」ってヒソヒソ言っている奴の方が大丈夫か？ってのが今の世の中です。安定なんて幻想です。所詮、人間最期は必ず一人で死んでいくのです。死のリスク１００％、永遠の安定も１００％無いということ。生かされている時をどう好きに自分の良いと思える生き方をするかじゃないでしょうか。

現代社会を好きに生きていくには、過去・現在からの逸脱を常に目指していくのが必要だと思います。そういう意味では、これまでの生き方からの「独立」こそ「逸脱」そのものだと思うわけです。
「あいつ大丈夫か？」と言われて、大丈夫だと証明するには逸脱して自分の決めた道を生ききるしかない。そこが事業を営む者の原点だと思うのです。
時に原点を忘れて自分の安定を錯覚する、これこそ大丈夫でしょうか？自戒を込めて、原点を常に忘れないように。

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