いのちをつなぐ
2016/04/29
釧路の未来を考える会でゴッドハンド(神の手)、現代のブラック
ジャックと呼ばれる北大の藤堂省教授に「生命の贈り物~北海道医
療の現状とこれから」という題名で講演をしていただきました。
藤堂先生は米国に渡りピッツバーグ大学で年間500例以上の臓器
移植を続けて米国の永住権も取っていました。
そんな中で日本では臓器移植ができないため、米国に渡り手術を受
ける日本人を目の前に見てきて、日本人に生まれたがために助かる
命も助からない人が多くいることをとても大きな問題だと考えてい
ました。
日本に戻ろうというきっかけになったある出来事がありました。
95年に阪神淡路大震災の惨状を米国のテレビで見て、大きな驚き
を覚えたといいます。
それは惨状の中で日本人の秩序正しい行動、助け合いの中に若者が
どんどん入って行く姿です。
89年のロス大地震では韓国ストアが焼き討ちと略奪にあい内乱
状態になったのを見ていたので、あまりの違いに衝撃を覚えたそう
です。
その映像がこの国に命をつなく移植医療を根付かせようと決心させ
ました。
95年に帰国後、北海道大学を足場に活動をしてきました。
海外では当たり前の移植医療が日本ではまだまだ行なわれていない
のが実情です。
移植手術の待機患者に対し臓器提供者が圧倒的に少ないのが現状で
現状では宝くじにあたる程度しか行なわれ居らず、そのため多くの
命が待機している中で失われているのです。
臓器提供は意思表示カードで生きている時に登録するのです。
事故や病気などで脳死になった時、人口呼吸器などで脳幹より下の
臓器はまだ生きていますが、脳がドロドロになっていて二度と回復
する事はない。そのタイミングで移植を行なうのです。
普及が進まないのは臓器提供する我々が問題の所在や移植医療の
正しい知識を知らない事、医療側の移植医療に対する消極的な態度
などが影響しています。
脳死(脳がドロドロになり生き返る可能性はゼロ)に関しても植物
人間(脳の形態は保っており生き返る可能性がある)との混同など
正しい理解が進んでいません。
藤堂先生は医療界の坂本竜馬だと思います。
懇親会でも飾らないお人柄と毎朝6時に登院し人材育成に当たって
きた情熱に個人的にもすっかりファンになりました。
僕らの地域から、この命をつなぐ移植医療の輪を広げていけたらと
思います。
またやる事増えちゃったな~。
乗山徹
最新記事 by 乗山徹 (全て見る)
- 顧客の創造_4つの謎 - 2021/1/2 土曜日
- コロナと共に去りぬ - 2020/6/29 月曜日
- パンドラの箱が開いた - 2020/6/28 日曜日
- 聴覚に多大に影響を与えたアルバムのカバー_10枚目 - 2020/5/12 火曜日
- 聴覚に多大に影響を与えたアルバムのカバー_9枚目 - 2020/5/11 月曜日
関連記事
-
スマホハンズな世の中
スマホが動かなくなって修理に出しています。Androidの更新するかとのメッセー …
-
朝は寝床で三文の得
今シーズンは地元釧路でも地球温暖化はどこにいったのやらって感じの寒い朝が連日続い …
-
たかが毎日、されど毎日
ホントに便利な時代になったものだとつくづく思います。 今やっている集客道場の塾生 …
-
会社の顔
昨日に続いてホームページの話題をもう一つ。 毎年5月は経理担当部署は決算の追い込 …
-
北見出張で大当たり
今日は北見へ日帰り出張。 紅葉も始まっています。明日から10月ですもんね。 ㈱北 …
-
相談の神髄はあなたの過去にあり
昨年の暮れの丁度今頃だったと思いますが、飲んだ帰りに寒空の下、繁華街の歩道に出て …
-
増田誠展~パリの雑踏
今月から釧路市で画家の増田誠展が開催されています。 < 画像をクリックすると大き …
-
「わかっているはず」が全ての元凶
昨日、FBのタイムラインからリンクされたブログ記事「え?平田家具店ってそこまで配 …
-
今日は沖縄ナイトin釧路です
今日は真冬の沖縄ナイトin釧路VOL8です。 今年で8年目って凄くないですか?主 …
-
新しいリアル
昨日は販促塾4日目、テーマはSNS発信でした。 この塾も始めて8期、1年半位やっ …