動脈硬化を起こす前に

最近、働き手がいなくなって経営難に陥ったという話をあちこちで見聞きします。
人口統計的にみても、この問題は一時的なものではなく、これから将来に渡って延々と続くのではないかと思います。

働き手を常にキープ出来ないと会社を維持できない時代になった、会社の人材確保力が経営を維持する最大要素になった。
逆に言うと、人材を確保する力がある会社は圧倒的に優位性を持つ時代になったと言えると思います。
どうすれば今いる人たちが会社を辞めないで喜んで働き続けることが出来るかが最大の経営課題になったのです。

働く人が定着するためには、もちろん給料等の労働条件を改善するのは欠かせないと思います。
ただし、労働条件の良い会社が必ずしも、定着率が良いかというさにあらず。

逆に定着率が悪い会社には必ず共通している特徴があります。
それは、内部のコミュニケーションが悪い、意思疎通が極めて悪いことです。

大きくは社長が造った経営理念や経営方針始め、細部は日常の連絡事項に至るまで、一言で言うと情報が全然流通していないのです。
内部での情報は人間の身体で言うと血液、そこが流れないと不健康体で何も動かない。

ですから動脈硬化を起こす前にやるべきことは、まず内部の情報が流れる仕組みづくり、コミュニケーションの仕組みを創ってやってみることです。
それはミーティングしかり、朝礼しかり、様々あります。

奇しくも、別々な経営者が最近同じことを口にしていて驚いたのですが、「内部の連絡にＬＩＮＥのグループ機能を使ったら凄く社内のコミュニケーションが良くなった」これは僕も経験ありますが、相当もれなく伝わりますね。こんなの、すぐタダで始められるんだから、まずやってみたら良いと思います。

マーケティングのコラムでいつも書いていますが、売上だって外部に情報をこちらから発信することで、何かが動き始めるわけです。
内部だって同じこと、相手のせいにばかりして、自分から情報を発しないと何一つ起こらないのです。

まず第一歩は、経営者が勇気を持って語り掛けること。
コミュニケーション不足の原因は自分が作っているのです。

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乗山徹

代表取締役 ： ファーストコンサルティング株式会社

北海道釧路市の中小企業診断士＆ＩＴコーディネーター。エクスマ手法でお客さん企業の売上アップを日々指導。沖縄好きで三線唄者「シーサー君」としてピン芸人もやっています。「シーサー君ブログ」で手書き絵ブログを一日一絵一文を更新中！

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