いつまでもあると思うな親と金

2017/04/13

僕は経営コンサルタントとして独立する前は、当時、市内でも最も大きな企業グループだった太平洋炭砿の企業グループに属する会社に勤めていました。
まあ地元としては安定していて給料も良い会社に居たわけです。

何で辞めたかというと、元々独立志向が強かったせいもあるのですが、企業グループ全体の将来に希望が持てなかったというのがベースにありました。
国のエネルギー政策でグループの基幹産業である石炭の生産が縮小或いは廃止に向かうのは目に見えていました。

予想通り、僕が退職してから数年して炭砿は閉山し、その後地元の自治体や企業が出資した企業体が引き継ぎ、規模を大きく縮小して今も生産を続けています。それに伴い多くの従業員が退職、失業する状況が生まれ、地元経済は大きな打撃を受けて今に至っています。

僕はこの時の経験から、企業なんて今が安定しているからといって未来永劫それが続くなんてことはなく、実に儚い存在なんだ、というのを思い知りました。

今朝の新聞にセブンイレブンが店舗のレイアウトをこれから大きく変えるという記事が載っていました。
雑誌のスペースを減らし、レジを店の奥に持っていって、入り口の左横に冷凍食品を、入口の右横はイートインスペースにするそうです。顧客層やライフスタイルが激変する中での対応なんでしょうけど、これによって企業自身も大きく変わろうとしているし、周辺の業種の事業環境も大きく影響を受けることになる。

いつまでも安定なんて会社はどこにもないのです。
数年前まで、誰があの東芝が倒産寸前まで追い込まれることを予想できたでしょうか？

いつまでもあると思うな親と金、昔の人はよく言ったものです。

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