シロウトの視点
経営者の交代はある日突然やってくる。
先月講演をお聞きしたダイヤ製機の諏訪貴子社長をモデルにした「マチ工場のオンナ」がNHK10で明日から放映されます。
諏訪社長に限らず、経営者の交代は本当に突然やってきます。
特に経営状態の悪い会社の方がそのリスクが高いと言えます。
ところが、僕のこれまでの経験上から言うと、経営者の交代によって結果的に企業が再生できることが凄く多いのです。
倒れそうな企業が突然業績が良くなるわけはないのですが、引継ぎ当初は苦労しますが、長い時間紆余曲折を経て結果的に優良企業と言えるまでになる事例が多い。
何故、経営者が代わると企業は再生できるのでしょうか?
色々な要素があるとは思うのですが、まず第一にしがらみがない、先入観がないから、一から新鮮な発想、外部の視点からモノを考えられる点があるのだと思います。
いわゆるシロウトの視点がとても大事な役割りを果たすのではないか。
業歴や社歴が長くなるとクロウトゆえに、外から見たら見えることが見えなくなって停滞する部分が多くなる。
その最たる部分がヒトだったりします。
「なんでこんな沢山のヒトが居るのに動いていないんだ?これらのヒトが考えて動き出すだけで凄いことになるのに」
そこが毎日見ているクロウトの目には全く見えていない、ゆえに会社は変われない。
経営者の交代で企業が再生する理由は、このシロウトの視点でそれまで見えなかったことが良い面もウミも含めた悪い面まで見えるからという部分が大きいと思っています。
見えるからこそ、一から組み立てなおして再構築の作業に入っていける。
そういう意味ではこの外部の視点、シロウトの視点をコンサルタント等外部人材により定期的に取り入れるという作業も会社にとっては必要ではないかと思います。
突然の経営者交代とならないためにも・・・。
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乗山徹
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