次の一手は
「SWOT分析は意味がない」とよく言われてきました。
それは主に僕らコンサルタントや中小企業診断士にむけられて発せられてきた言葉です。
というのは分析までは出来るけど、その後どうすれば業績が上るのか指南できないコンサルタントや診断士が多いという意味で言われてきたことだと解釈しています。
「なんでもSWOT診断士」などと揶揄されながら。
確かに本当に現状分析だけで、あとどうするかは自分で考えてくださいではプロコンサルタントとしては未熟で価値はないし残念な存在だと思います。
しかし、だからと言ってSWOT分析或いは現状分析自体が意味がないかと言えば、そうではないのだと思います。
意味がないどころか、定期的に真っ新な気持ちで現状を分析し続けるべきなのです。
SWOT分析は現状分析のツールで今の自社の置かれている経営状況を4つの領域に分けて表していく。
1.内部環境
S:Strength(強み)
W:Weakness(弱み)
2.外部環境
O:Opportunity(機会)
T:Threat(脅威)
の頭文字をとってSWOTなのです。
内部環境は自社の経営資源(能力)の強い部分と弱い部分、例えば資金力や技術力、人材とか社内コミュニケーションなど・・・
外部環境は自社の力の及ばない外部の経営環境で飛躍のチャンスになりそうなこと、逆に足を引っ張るような嫌なこと、例えば最近のAI化、ロボット化やSNS社会とか、或いは高齢化、雇用環境が悪い、資材の高騰など・・・・
何故、今改めてSWOT分析の重要性が増しているか?というと外部環境がダイナミックにしかも凄い速さで変わり続けているからです。
そして激しく変わる外部環境の中で既存の事業の陳腐化が凄い速さで進んでいる。
だから環境変化を常に感じ取り、その中のチャンスを見つけ次の食い扶持を探して行動を起こしていく、その繰り返しが求められているのです。
上に挙げたインターネットをめぐる変化や人口動態は言うに及ばず、北海道なら急成長するアジア顧客の影響やシェアリングエコノミーなどどんどん新しい状況が生まれかつ変化している。
この日々起こる外部環境の情報を先入観なしで積極的に受け取ることが今の経営者に一番先に求められているのではないかと思うのです。
そして自分の事業で活かせるチャンスをそこで掴むことじゃないかと思います。
その情報は新聞やネットは言うに及ばず、情報を持っている人に会う、セミナーや講演会に出かける、情報が入ってくる環境に意識的に身を置くしかない。
人間は保守的です。
今の自分を否定する情報には無意識に身構えてバイアをかけてしまいます。結果、有用な情報をスルーしてしまう。それを日々繰り返しているのです。
その心理的なバイアスを外してみると、今ほど広大なフロンティアが拡がっている時代はないのだと思うのです。
多くのチャンスに溢れるこの時代、次の一点を掴む。
この基本的な態度が経営者には欠かせないのではないかと思っています。
【お知らせ】
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乗山徹
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