大は小を兼ねない、ダイエットか死か

2019/03/07

今朝の新聞の一面に「みずほ銀行、6800億円損失計上」とありました。
6800億円って凄い額ですが、店舗の廃止やそれに伴い既存の情報システムが使われなくなるので、現時点で償却して損失を先に出しておこうというわけです。
要は環境激変で使わなくなる経営資源を放置しないで、出来る内にスリム化しておこうという基本的な動きです。

これは金融大激変の象徴的な出来事だと思うのですが、他のメガバンクは既に対応済みで今回のみずほが一番出遅れているとのこと。地銀や信金・信組はまだこの件については何も動いていないのですが、店舗の統廃合や使わないシステムが出てくる事情は変わらない。しかし、メガバンクと違って減損処理できるだけの利益が出ていないので動けないのだと思います。

それにしても時代や環境に応じてスリム化するのは企業の行動としては正しい。
大は小を兼ねるというのは、特に昨今の企業経営にとって間違いの方が多いと思います。
別にこれは大銀行だけの話ではなく中小企業経営にとっても本質は変わらない。

私のお客さんで割高な家賃と非効率な広さの店舗と決別し適正規模の店舗に移転した飲食店が好調です。
売上の規模は変わらないというより、むしろ小さくなった分顔が見えてコミュニケーションが増して客数が増えた。
経費については家賃は半分、人件費も客数が減った分余計にかからない。水道光熱費、経費全て減った。
結果キャッシュフローは大きく増加して資金も回る。

大は小を兼ねないのです。
それどころか、大を大のまま放置しておくと使わない余計な図体に余計な経費をかけ続けなければならない。
過剰設備、過剰人員、お金を産まない空き空間と空き時間がお金をどんどん吸っていく。

大は小を兼ねない、ダイエットしないと企業の死が待っている。
とっくにそんな時代に入っているのです。

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