ガラガラなのに売上が上がる?
2016/04/28
出掛けに朝のワイドショーで全国チェーンの子供服「西松屋」の特集に目が止まりました。
というのは、いつ行っても客が少なく空いているのに15年来増収を重ね店舗をいまだにふやし続けていると言うのです。確かに釧路市にもちゃんと2店ありますね。
「ガラガラなのに売上が上がる?一体どうなってるんだろう・・・」と普通思いますよね。
で番組は西松屋のビジネスモデルを説明して行きます。
まず陳列は全品ハンガーにかけて見易いようになっている。棚の前には取り棒が置いてあり、お客さんが自分で棒を使って高い所にある服を取るようにしている。ハンガーをかけている棚は前に傾斜がついていて一点売れると自動的に前にハンガーが下りてくる。店員は各店常時2名しかおかないローコスト経営。
店舗のレイアウトは全国の全ての店で決まっているため出店のコストが小さい。本社に各店は展示の写真を送り本社でチェックし改善を指示する。
ここまでは徹底的に店舗を標準化しローコスト経営を追求している内容で、今時それほど驚くことでもないですね。
アパレル部門の顧客満足度ナンバー1を続けている。お客さんの声で圧倒的に多いのが通路が広いのでお母さんが買物をしている間に子供が走り回ってもゆったり商品を選ぶ事ができるというもの。
実はここがミソなんですが、お店が繁昌して混雑が一定の基準を超えた時点で、混雑を緩和するために同じ商圏内に全く同じ店舗をもう一店出店する。高知県では同じ商圏内に3店も出しているとの事。
つまり西松屋は売上不振で暇で空いているのではなく、お客さんがゆったり買物を出来るようにあえて空かしているのです。
同商圏内での出店費用は前述したように標準化により安く抑えているため出しやすくしている。
凄い事考える人が居るもんだねぇ、と思いました。
大手の戦略なんでしょうけど、敵さんの良いところも知った上でやらないとね。
と思いあえて書きました。
乗山徹
最新記事 by 乗山徹 (全て見る)
- 顧客の創造_4つの謎 - 2021/1/2 土曜日
- コロナと共に去りぬ - 2020/6/29 月曜日
- パンドラの箱が開いた - 2020/6/28 日曜日
- 聴覚に多大に影響を与えたアルバムのカバー_10枚目 - 2020/5/12 火曜日
- 聴覚に多大に影響を与えたアルバムのカバー_9枚目 - 2020/5/11 月曜日
関連記事
-
最近の若い者は・・・
最近の若い者は・・と小言をいうようになったら、自分自身が歳をとった証拠、とは昔か …
-
先の景色が見える
日経新聞の経済教室は月曜日から金曜日まで毎日テーマを変えて日本各界の知識人が執筆 …
-
安売りしないでドンドコ集客
あなたの会社の売りは何ですか?あなたの会社の魅力は何ですか?と聞かれて、「他社と …
-
同じ阿呆なら漕がなきゃ損々
今日はこれから、釧路川で幣舞橋の袂で舟漕ぎ大会、起業塾一期生チームで出場します。 …
-
ニセモノはつらいよ
今日は地元誌で自宅の本棚を見せてお勧め本などを紹介するという企画の取材を受けまし …
-
すべらないマーケティング
新年3日目、今日は仕事の話を一席。 僕が手書きブログなんかを中心に最近ずっと追い …
-
支援機関の処方箋
今朝の北海道新聞の地元欄を見ると釧路市の事業仕分けの結果が出ていて、釧路工業技術 …
-
単純な奴は強い
僕はコンサルタントとして独立したのが2000年の正月なのでもう15年以上のキャリ …
-
変わるもの変わらないもの
昨日は馴染みの居酒屋王将に夫婦で出掛けました。 昨日のブログでアップしたのですが …
-
ハートにスイッチを入れて
僕がコンサルタントという仕事を続けていて思うことは、どうして会社や経営者の個人差 …