未来を見通した目利き
2016/04/28
今日も遠出で根室市に車を走らせる中で松浦武四郎の事を考えました。
彼は計6回北海道に渡っていますが、1回目の旅からこの根室の地を訪れている。アイヌ語から根室という漢字の地名を付けたのも武四郎です。
松浦武四郎の事を知れば知るほどそのとんでもない偉大さが分かってきます。
江戸末期の頃、陸地の交通手段は徒歩しかない。そんな時代に津軽海峡を渡り、日本人が殆ど行ったことがない今の北海道の内陸をくまなく探検して歩いた。
誰から頼まれたわけでもなく、自前の金を出して北海道に渡りくまなく歩いて記録する。当時の他の日本人が誰も考えもしないような馬鹿げた事を何故彼は敢えてやったのか?
それは彼が「この国を列強の手から守らねばならない」という強烈な“思い”持ったからです。
北海道に渡る前には九州から東北まで全国をくまなく歩いた。そして行く先々で見たものを記録をした。全国を歩く中で当時の長崎の出島で多くの情報を得るうちに海外の列強が日本を植民地化しようとしている事が分かった。さらにロシアが蝦夷地への領土的野心を持って出没しているという話を聞きました。
当時の蝦夷地のデータは詳細なものがなく、このままではロシアに蝦夷地を奪われさらにそれを足がかりに本土へも進出してくる。
日本を列強の植民地にしないためには今こそ北海道の詳細なデータが必要である。
そのような強烈な思いに突き動かされて北海道に渡ったのです。
直感的に北海道がロシアに取られるというのは実に正しく、その後の歴史が証明する通り第二次世界大戦の終了間際に北方領土と樺太はロシアが実効支配して現在に至ります。当時ソ連は北海道の東半分を占領する計画だっと言われており、今頃わが釧路根室はロシアの領土だった可能性もあったのです。
国防的視点での鋭い目利きが何故武四郎に備わっていたのか。
それは全国くまなく歩き回り記録をつけた経験に起因するのではないかと思っています。
おそらく当時、日本で最も国防の観点での高い目利き能力を備えていたのが松浦武四郎だったのではないか。
やはり知らない土地を旅して実際に見聞きする事がいかに重要か、自分の足で歩き自分の目で見、耳で聞く旅を続けるうちに日本の国防を将来左右するだけの目利き能力が育った。
現代に生きる日本人が松浦武四郎に学ぶ事はあまりにも多いように思います。
今日もマーケッター藤村正宏師のブログで勉強しよう!
乗山徹
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