もしドラッカーが生きていたら

2012/10/02 2016/04/17

やっぱりというか、当然というか、今月中旬に予定していた中国大連での商談会が中止となりました。９月１１日の尖閣国有化をきっかけに中国各地でデモや暴動が起きて、交流関係は殆ど中止となったようです。
近隣諸国との係争は中々先が見えない感じですが、もしドラッカーが生きていたら今の時代をどう読むか、これから起きる事をどう予言していただろうと思います。
ピーター・ドラッカーと言えば、最近だと「もしドラ」＝『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』がベストセラーになり、ドラッカーブームは未だに続いているように思います。古くからのドラッカーファンとしては今のブームにはあまり興味が持てないというのが正直なところです。
「現代の経営」や「イノベーションと企業家精神」などマネンジメントの祖としての著作は何度も読み返すべき永遠の名著ですが、同じ時代に生きたものとしてドラッカーが圧倒的に凄かったのは未来学者としての側面だと思っています。ソ連の崩壊するかなり以前からほぼ正確にその行く末を言い当てた。まるで預言者のようにその後起こる未来を次々に驚くほど正確に言い当てたのです。

もちろん予知能力があった訳ではなく、過去の歴史の検証と鋭い洞察力から未来を予測したのでしょう。

経団連会長が尖閣を国有化した政府への対応を批判して、それを岡田副総理が非難したりしています。僕も領土問題で譲る何者もないという事には賛成しますが、これまで莫大な投資をして中国との関係を育ててきた経済界が頭にくるのは当然だと思います。中国からの投資を全て引き上げて関係を絶つべきだなどという極端な論調も目にします。でもね、過去の歴史をひもとくと戦争が起きる原因の多くは経済問題からなんです。経済を無視して威勢の良い国家論を振り回すのは無責任のきわみだと思います。
それにしてもいびつな国日本。世界３位の経済力を持ちながらいまだに国家として自立していない。自立していないから領土問題で隣国と丁々発止やりあうまともな外交もできない。

本当にドラッカーにこの後どうなるか聞いてみたいと思っているのは僕だけでしょうか？

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