審査機関の処方箋

2012/11/26 2016/04/17

ＩＳＯってご存知ですか？標準化の国際認証機関でＩＳＯ９００１は品質、ＩＳＯ１４００１は環境の認証で有名です。この認証が取れればおたくの会社の品質は間違いないですとか、おたくの会社はきっちり環境対策を終えていて地球環境に負荷を与えていませんといったお墨付きとなり名刺の上の方に書き込んでいるのを見た事あると思います。
１０年くらい前に日本では大ブームとなり僕の地域でも色んな業種で結構小さい会社でもとったりしていました。僕も審査員の資格取ったりしてコンサルをやっていた時期がありました。でも今やブームは去り、管理の複雑さに嫌気がさしたり不況下でコスト削減の一番手でやり玉に上がり止めてしまったところも多い。というより元々取った動機があいまいでどう見ても看板だけ、審査前に徹夜で証拠書類を作って審査に臨んでもちゃんと認証が降りるという構図が当たり前になっていて形骸化していた会社が多い。そんな会社は皆やめてしまった。

ただ全ての会社が形骸化して機能していないかというとさにあらず、ちゃんと経営の中心に据えて組織活性化の一翼を担っている会社も極めて少ないですが存在しているのも事実。ＩＳＯは使えないシステムか？答えは「ＮＯ」です。実はＩＳＯの要求事項には組織をうまく回して経営力が向上するためのあらゆる要素が含まれていると僕は考えています。じゃ何故機能しないのか？記録文書をうまく残せないというのが大きな要因になっているんだと思います。記録文書がシステムの要となっているのに肝心の記録が残せないので後で徹夜で審査前に偽造書類を一生懸命つくっている。先日ブログで書いたマインドマップを記録に使うとか（多分これでも審査に通るはず）頭を切り替えればやり方は色々あるはず。イノベーションが望まれます。
審査機関の方とたまたま話す機会があったのでこの記事書いているのですが、審査機関はマーケティングというかリピーター対策にイノベーションが必要だと思います。生産効率化やコスト削減、マーケティングなど経営に役立つセミナーを有料でもいいから企画したり会員同士のＩＳＯコンテストやったり、面白いニューズレター作って出したり、もうオタク的でもいいからこだわりのリピーター対策したらお客さんも喜ぶし、きっとＩＳＯを常に忘れないで大事にする。更新時期に他社から見積とって比較するってことは価格以外に付加価値が無いって事ですからね。